幌加内高校オリジナルオンライン世界史の授業(ネパール編)
オンライン授業って大体の人が、画面を見ながらの動画での授業を頭に浮かべることと思います。
しかし、多くの人の想像の斜め上を行く幌加内高校のオンライン授業は、まさかのブログを使った授業。
さらに世界史の教員を差し置いて、勝手にブログでネパールの授業を行うという独走っぷり。
恐ろしくて、社会科教員と職員室で目を合わすことができません。
こんにちわ。幌加内高校ですが何か?
ナマステ先進国
一般的な挨拶は「ナマステ」。目上の人に対しては「ナマスカ」。とりあえず、ナマステとサンキューさえ言えれば、ある程度の人が優しくしてくれるネパール。
まずはどこにあるのかを見てみましょう。
インドと中国という大国に挟まれたネパール国民の生活は、自国ではコントロールできない大変さがあります。
ちょっとインドが怒れば、「はい、ガソリンとか水とか供給ストップね」となり、ちょっと中国が怒れば「おい、どれだけ金つぎ込んでると思ってんだ」と大国の板挟み。
さらに50以上の部族から成り立つ国であることから、部族の代表が集まる国会がまとまらないことま、とまらないこと。
アジアの中でもカオス国の先頭を突っ走る、数少ない国の一つです。
宗教人口のの割合は、、、と書いてしまうと、学校の世界史の授業と似たようになってしまいますので、学校の授業では学ぶことのできないネパールを教えてあげましょう。
一旦手を休めて、高校生の頃に戻った気分で読み進めてください。
トドメを刺す運転技術
ネパール国内で信号を見ることはほぼ不可能に近いかもしれません。首都圏で発見できる信号機は覚えているだけで約3つ。
日本から提供されている信号機のため、見た目は日本のものと同じです。しかし、電力不足とだらしない国の管理のため、全く機能を発揮していません。
さて、もしあなたがネパールで車に轢かれた場合、すぐに歩道へ逃げてください。足が折れていようが意識不明であろうが、死ぬ気で歩道まで這いつくばって逃げてください。
ネパールでは車の保険の関係で、怪我をした方が運転する加害者の負担額が多くなります。運転者側からすると、轢かれた人が死んでくれた方が都合が良いのです。
ですので、ネパールで流行っている運転技術が「2度引き」という、トドメを刺す運転技術。1度車に轢かれると運転手は華麗なUターンをかまして、舞い戻ってきます。
旅行程度では教えてもらうことはできませんが、現地で生活をすると裏情報として誰かが教えてくれることでしょう。
ネパールへ旅行の際は、ネパールの交通事情に十分気をつけてください。
ネパールの食事はカレーじゃない説
日本の町を見てみるとネパールカレー屋が多いこと多いこと。
多くの人はネパール人がカレーを食べて、インドのように毎日食べているイメージがあると思いますが、実際に食べている国民食は〝ダルバート〟という、米とチキン、そして野菜の付け合わせがワンプレートに乗ったものです。(カレーを食べないわけではない)
一般的な家庭では365日、3食飽きずにこれを食べます。いや、本当は飽きているけど国民食なので結局これになる。
それではネパール人はなぜ日本でカレー屋をやるのかというカラクリ。
まず「インドカレー」と名のつくお店の9割はネパール人が働いています。理由は日本人ならインド人もネパール人も区別がつかないから。そして日本ではインド=カレーなので、インドカレーと名前につけておけば、間違い無いという認識を彼らは持っています。
次にビザの取得のしやすさ。
ネパール人は自国でお金を稼ぐのが難しい国なので、他国へ多くの人は働きに出ます。その際に人気な国の一つが日本。
治安、円の強さ、平均給料の高さ、日本人の優しさ、色々なポジティブな要因がある日本では、生活がしやすいのです。そして、飲食店でのビザなら取得がしやすいという裏事情があるので、ネパールカレー屋が多くなったのです。
死んだ人焼いてるとこ見れちゃう
インドで有名なガンジス川では亡くなった人が焼かれているとこが見える、亡くなった人の遺体が川で流れているのが見れるなど、よく言われていることなのでご存知の人も多いでしょう。
同じ宗教観を持っているネパールでも同じく、亡くなった人の遺体が焼かれるところを見ることができます。
いや、むしろ観光地化しているので、もはや何が正しくて、何が間違っているのか混乱に陥るほどの異空間。
親族が泣いている横でツアーガイドを営業するネパール人が陽気に喋る喋る。
「へい!俺はこの火葬場でツアーコンダクターをやっているんだ!一時間2000ルピーで色々教えてあげるぜ。あそこで焼かれている遺体あるだろ、あいつはな、、、おっとここからはお金がかかるんだ。どうだ、俺を雇ってみないか?」
という感じで。
ちなみに死んでも尚、カースト制度が残るネパールでは焼かれる場所もカーストによって決まっています。
生まれてきても死んでもカーストが古く残るネパール。そんな現実を知って、あなたは日本に生まれてどう思いますか?
神様を敬っているか疑うレベル
1に宗教、2に宗教。3、4がナマステ5にお金。それほどまでに宗教への傾倒が強い国民性。
どこへ行っても、お寺であったりお祈りをしたりと、生活と宗教が密接に関わっているネパール。日本人の多くには理解が追いつかないほどの宗教への信仰心がある人々です。
それなのに、町の道路や土地はおろか、寺であろうと神聖な場所であろうとゴミの数がレベチなネパール。
お寺でお祈りをした後に、寺の前にゴミを捨てるネパール人。あまりにも理解が追いつかないため一度だけ質問をしました。
「ねえ、神様を信仰してその神様の前にゴミ捨てるのはいいの?」
「うん。それとこれは別だから」
はい終了。
「それとこれは別」
ネパール人、考え方の都合良すぎやん。
それ言ったらなんでもありじゃん。
神様にお願いはする。感謝もする。でもゴミはそこら中に捨てて願いは叶う。
宗教って一体なんやねん。
本日のまとめ
いかがだったでしょうか、幌加内高校オンライン授業、世界史ネパール編。
実際に、ネパールで生活をし国の機関として働いていた目線からの、そこそこリアルな現状です。
ただしネパール国民性の優しさと、治安の良さは折り紙つき。夜に一人で外を歩こうが暴漢に襲われるような心配は特にいりません。
強いていうならば「野犬に気をつけて」というくらい。
海外の野犬は夜になると凶暴化することがあるので、襲われないようにしないと大変なことになります。
北海道の小さな町、幌加内。
そんな幌加内高校より、斜め上から走る世界史のオンライン授業はいかがだったでしょうか?
まさかのブログ記事でオンライン授業とは、世間の流れに逆流をかます授業形態です。
せっかくなので、学校なのに学校では教わらないオンライン授業をこれからもどんどん発信していきますね。
なぜなら、泣く子もヒグマも黙る幌加内高校だから。
ふふふ。
おわり。