「アオハル」という造語を作る天才世代
「青春(せいしゅん)」
この2文字を〝せいしゅん〟と呼ばずに「アオハル」という謎の造語で新時代を作り上げた、天才世代。
漢字の読み方を変えるだけで青春を自分たちのものにした世代には感銘さえ覚えます。
こんにちわ。幌加内高校ですが何か?
新しい言葉を生み出すのはいつの時代も女子高生
「チョベリバ」「ピエン」「り」「アオハル」
これらは日本語として作られていなかった言葉ばかりです。ちなみに意味は、
・チョベリバ→チョーベリーバッド。
・ピエン→泣いている様を表す擬態語。
・り→了解
・アオハル→青春(せいしゅん)
これらの新語を生み出すのは、やはりいつの時代も女子高生でした。
アオハルに関しては、女子中高生に人気だったとある漫画が発端だったという説が強いようですが、アオハルをポピュラーな言葉にしたのは今の女子高生であながち間違いではないでしょう。
さて、ではなぜいつの時代も新しい言葉を作り上げるのは女子高生なのか。
なぜ男子高生ではなく、女子高生なのでしょうか。少し考えてみましょう。
企業も女子高生の新語に注目
インスタントカップ麺の大手企業もテレビコマーシャルで採用した「アオハル」という言葉。
「アオハルかよ」と、いう女子高生によって浸透させられた新語は、マーケティングの視点から見ても使用されています。
どのような意図があって「アオハルかよ」を採用したかは読み取ることができませんが、大手の企業が女子高生の中で流行っている言葉や、新語を採用することは今では珍しいことではなくなりました。
それだけ女子高生の生み出す新語が社会に影響を与えているという判断でしょう。
今もそうですが、日本の女子高生は日本社会に与える影響をいつの時代も少なからず持っている世代です。
多くの企業はその時代の女子高生が何を求めているのか、何を発信しているのか、どんな流行りを生み出しているのかなど常に動向をチェックしています。
男子高生からは生まれない?
なぜだか男子高生から生まれることのない時代の〝流行り〟
一種のムーブメントや社会現象を起こすとするならば高校野球や高校サッカーでの突出した活躍でしょうか。
しかし、その裏にはマスコミが作り上げたヒーロー像が荷担されていることもあります。女子高生が作り出す〝流行り〟と違うのは、社会やマスコミに作られたものではないということ。
男子の流行り言葉は男子高生から生まれるものよりも、その時代の影響力のあるタレント男性やアーティストなどの言葉が流行る傾向にあります。
純粋に流行りとして作り上げられるものは、やはり女子高生が生み出す流行りかもしれません。
多くの人がそうであるように、そもそも女子高生も何かの流行りを生み出すために新しい言葉を作っているわけではないでしょう。
しかし、女子高生が作り上げる言葉が流行になる今の時代。
女子高生が持つスキルとはどのようなものなのでしょうか。
日本の女子高生はクリエイティブ
日本の女子高生だけに限定することなく、日本の女性はクリエイティブな能力に長けている存在です。
その時代の流行りを作るスキルにはクリエイティブな発想が必要です。
先にも書いたように意識をして流行りを作っているわけではなくとも、それらが結果として流行りになったのであれば、そこにあったのは日本の女子高生が持つクリエイティブな感覚。
これは今も昔も日本では変わらないことかもしれません。
きゃりーぱみゅぱみゅが欧米を中心にブームになったのも、日本で使われる「カワイイ」が世界のトレンドワード「Kawaii」になったのも、日本の女性が持つクリエイティブさや可愛さが認められていたからです。
女子高生が持ち合わせる発想やアイディアは社会にヒントを投げかける何かがあるという目線で考えるのも一つのものの見方なのでしょうか。
固定概念を壊すもの
「青春」
この2文字を「アオハル」と読んだ場合、大概の人は「そんな簡単な漢字も読めないのか」と思われるかもしれません。
しかし、そんな固定概念を覆すように女子高生を中心に浸透した「アオハル」という読み方。
青春を「アオハル」と読み替えたことによって青春はより初々しく、思春期の意味合いが強くなりました。青春だけだと「大人の青春」のように、幅広く使われるイメージがありますが、今のところアオハルにはそのような意味合いは備わっていません。
今まで誰もが疑うことのなかった「青春(せいしゅん)」という読み方。
遊び心が発端だったのかもしれませんが、視点を変えて「アオハル」という読み方を流行にさせるということは多くの人に思いつかなかったことです。
多くの人々が持っている固定概念は、視点を変えるだけで大きな変化をもたらせるかもしれません。
幌加内高校の女子高生
彼女たちの間で何が流行り、どんな言葉が流行になっているのかは分かりません。
しかし時代のトレンドを作り出す世代であることは間違いのないこと。
ご存知の通り、幌加内高校は都会の中心ではなく北海道の片田舎の高校です。
時代を先取るトレンドを作り出すことは土地柄、可能性として少ないものですが、彼女たちがクリエイティブな才能を一番出しやすい世代であることは過去の例からいっても間違ってはいないということです。
毎年、何かとその年のトレンドやキーワードを作り上げる世代の女子高生。
もしかすると女子高生から学び、何かに活かすということはトレンドのヒントを見つけることなのかもしれません。