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幌加内高校の生徒は夏休みを前にテンション高め説

生徒のハイテンションを盾に、職員の夏休みの待ち遠しさをオブラートに包んで隠しております。

生徒が楽しみにしている=職員も実はちょっぴり楽しみな、夏休み。

夏休みは田舎へ行き、山の中で虫を取ったり、河原で水遊びをしたり、夜にはバーベキューをしたり。これが日本の夏休み。

でも、そんな夏休みが理想的ですが幌加内はすでに田舎なのでこれらのことは、ごく当たり前の日常として日々動き続けています。

田舎の人の夏休みは、都会へ行ってデパートのクーラーを風邪引くまで浴びてみたり、コンクリートジャングルの中でビーチパラソルとコールマンのキャンプ用チェアを広げ、ウーバーイーツで出前を頼んでもいいかもしれません。

こんにちは。来週から夏休みの幌加内高校ですが何か?


ビッグイベントが終わり

幌加内高校の生徒にとって、学校授業の中でも一際ビッグイベントのそば打ち段位認定会。

初段位の取得は幌加内高校の必修となっているため、失敗できないプレッシャーが生徒の体を硬直させます。

そば打ちを行なっている周りでは、厳しい眼差しを送る審査員。
ギャラリーには保護者の観戦。
そして、そばを打つ音以外は静寂に包まれる幌加内高校の体育館。

これらが重なり合って作り出される緊張感のある空気は、時に生徒の実力を奪い取ります。

しかし、そんなビッグイベントもひとまず終了し、多くの生徒は緊張から解き放たれ、気分はすでに夏休みモードへ移行しているかもしれません。


「まだ早いですぞ、生徒の皆様」


読んでいるのか読んでいないのか分からない生徒たちに向けて、釘をさしておきますが、時より生徒からクレームも入るのでおそらく読んでくれていることでしょう。

幌高の生徒こわっ。


北海道の夏休みを勘違い

ここ数年、北海道内だけではなく全国各地から生徒がやってくるようになった幌加内高校。理由の一つは「地域みらい留学365」という、国内留学制度を取り入れたことが大きな要因です。

さて、北海道で育つ生徒にはあまり馴染みのない長期の夏休み。

大概の北海道の学校では7月の終わりから8月の半ば過ぎまでとなっております。

「夏休み短っ!」

どうやら北海道以外の生徒にとっては、8月の半ばで夏休みが終わるという衝撃的な事実を受け入れることができず、ショックのあまり放心状態になってしまった生徒もいたとかいないとか。

その分冬休みが長いことで北海道は有名ですが、ここ最近の北海道は残暑もキツくなっている印象があるので10年後には北海道の学校も夏休み期間は本州の学校と同じになるかもしれません。(楽観的希望予測)

しかし、本州から来た生徒は北海道の夏休みスタイルに慣れてください。
北海道はある意味〝日本語の通じる外国〟なので、他県とはちょくちょくルールが違うんです。

「試される大地北海道」とはよく言ったもの。

みなさんは今、夏休みというイベントを前に北海道に試されているのです。


最近の幌加内の夏は沖縄もどき

夏休み。
寮生活以外の地元生は幌加内にステイしていますが。多くの生徒は寮生活のため、夏休み期間中は地元の札幌市や旭川市へ帰省する生徒が大半です。

多くのジャパン国民は、北海道の夏が涼しい夏だと思い込んでいるようですが、そうは問屋が卸さない。

昨年の夏は37℃を記録することもあり、お昼にソーキそばでも食べたものなら、そこはもはや幌加内ではなく沖縄と言っても過言ではなくなりました。

隣の家からは三線の音色が響き、窓の外には揺れるさとうきび畑。
盆踊りはなくなり、エイサーやクイチャー(琉球の伝統踊り)が文化として根付いたその日には、北海道の方言も「なんくるないさ(なんとでもなるさ)」となるかもしれません。

いや、やっぱりなんくるあるわ。北海道が沖縄って。

しかしまあ北海道の夏も東京、大阪、福岡、沖縄と肩を並べるほど暑くなりました。
北海道の〝売り〟は夏が涼しいところでもあったんですがね。

今では多くの家庭がクーラーを設置するようになり、どれだけ家庭内で父親が寒い親父ギャグをかましても家庭内の気温が下がることもなくなりました。

夏に松岡修造氏が北海道へ降り立った時にはもう手のつけようがありません。
熱すぎて、北海道が炎上してしまいます。

しかし興味本位ながらお待ちしております。



ということで

あと1週間ちょっとで夏休みに入る、幌加内高校の生徒諸君。
そば打ちの段位認定会が終わり、気分も服装も開放的なシーズンに入りました。

今後この解放感を「7月病」と名づけましょう。
「5月病」があるのに「7月病」がないのは、バランス的に良くありません。

どこの誰が「5月病」を名づけたかは分かりませんが「7月病」は幌加内発信でいこうじゃありませんか。

今日から夏休みの1週間前に開放的な生徒は「7月病」です。
健康的な病です。

もし幌加内高校でいつもは怒ってばかりいるのに、この時期になるとニコニコしている職員は「7月病」認定で問題ないでしょう。
まあ、そもそもそんな職員も教員もいませんが。

兎にも角にも夏休みを前にして、緊張感から解放された幌加内高校の生徒たちはテンション高めとの報告がなされています。

物価の上昇は抑えてもらいたいものですが、生徒のテンションの上昇は大目に見てあげましょう。


なぜなら北の大地、幌加内高校だから。


アディオス。