北海道が産んだスーパースター大谷選手に学ぶ人間の意識について
出身は岩手、でもプロ野球選手としてスタートしたのは北海道、大谷選手。
出身は兵庫でも北海道の高校でスターへと上り詰めた田中投手。
道民のほとんどは、どちらの選手も北海道が産んだスターだと思っていることでしょう。
東北と兵庫の皆さんごめんなさい。
こんにちは。幌加内高校ですが何か?
有名な10000mの話
話は所変わって一つ有名な話をしましょう。
1900年代の半ばだったでしょうか。当時10000mで30分を切るのは不可能なこととして定説になっていました。
多くの人が挑戦したものの、どれだけ頑張っても人間には切ることのできないボーダーライン。
しかしある時に、アメリカで30分を切る選手が出ました。それはそれは、多くの人が不可能を可能にした男として賞賛しました。(現在は26分台)
この話はここからがスタートとなります。
アメリカ人の男が30分を切った1週間後、他の選手がそのタイムをさらに上回るタイムを叩き出したのです。
不可能と思われていたタイムが、一週間のうちに2人も不可能を可能にしたのです。
そして、その数週間後またさらにそのタイムを上回る選手が現れたのです。
このことを皮切りに、当時多くの選手が30分を切るようになりました。
サッカーの海外移籍
ではサッカーの話。
日本人が欧州のサッカークラブで活躍することがとても難しかった時代。1990年代の後半あたりでしょうか。
現在は実業家として活躍する中田英寿氏がイタリアのペルージャというチームに移籍しました。
彼がイタリアに移籍する前にサッカー界のキングことカズがイタリアのチームに移籍していましたが、活躍と呼べるほどの結果を残すことはできませんでした。
そんな中で次々と結果を残していった中田英寿氏。
この活躍を皮切りに、どんどん日本のサッカー選手が欧州へ移籍し、尚且つビッククラブで活躍をする選手が年々増えていくようになりました。
ここで重要なことは、日本サッカーの練習方法が一気に変わり、日本のサッカースキルが上がったわけではありません。変わったことといえば、それらの活躍をテレビや報道で見ていたサッカー選手や子供達の〝意識〟だったのです。
「あれ?日本人でも欧州でサッカーが通用するじゃん」
それほど単純なことでした。スキルや選手の能力、練習方法の変化ではなく中田氏の活躍をテレビで見ていた子どもやサッカー選手の〝意識の変化〟だったのです。
二刀流大谷選手が表すもの
現代の野球でピッチャーとバッターを行い、同時に活躍することはほぼ全ての人が〝不可能〟なこととして考えていました。
もちろん素晴らしい能力を持っている大谷選手でさえ日本のプロ野球で二刀流選手として行うことは、多くの人が批判的な意見で彼を疑いの目で見ましたし、アメリカへ渡った際も多くのメジャーリーグファンが「いくら日本のスターでもアメリカで同じ活躍は無理」という意見が大半でした。
それらの予想に反し、自らの活躍で周囲の雑音をシャットアウトしている大谷選手は全ての人が認めるほどの選手と言っても過言ではありません。
ただ、ここで話をしたいのは大谷選手の活躍ではなく今後も定期的に二刀流の選手が生まれてくるということです。
すでにアメリカでは大谷選手に次ぐ二刀流の選手が生まれていますし、日本のプロ野球でも挑戦する選手が少なからず出ています。
この現象は前述したことと同じ現象で〝誰か一人が突破口を開けると続々とその突破口を通る人間が現れる〟ということです。
これらのことはスポーツのトップアスリートを例に話をしていますが、全ての人に通ずる単純なことでもあるのです。
全ては意識から
さて何ごともやる前から「それはできない」と決めつけてしまう一定数の人々。
「失敗を恐れず挑戦しろ」と大人は言うものの、歳を重ねれば重ねるほど失敗のしない選択を選ぶのが多くの人の行動です。
人間の意識は厄介なもので、年齢を重ねるごとに経験が増し、失敗のリスクがあることには無意識のうちに避けてみたり、ブロックをしたりとしてしまいます。
いわゆる〝防衛本能〟です。
この防衛本能を発揮させないためには、どんどん挑戦することはもちろんのこと、自分の意識の中にある「できない」を「できる」に塗り替えることが必要です。
それらは考えるだけで単純にできることではないのかもしれませんが、まずは〝できる意識〟で何ごとも取り組むことが必要です。
そしてそれらの行動の積み重ねは、自分自身に植え付ける〝自信〟にもつながります。これらは学業はもちろんのこと、部活であったり普段の生活でもとても有意義に働くものとなります。
0から1へ
前例がないことを行い0から1に移行させること。
前例がないということは全て手探りで行わなわなければいけないので、不安にもなれば先が見えないこともあるかもしれません。
しかし高校生のうちに大切なことは成功過程を学ぶこともそうですが「できる」という意識の前提で何かに取り組むことではないでしょうか。
その意識を持ちながら何かに取り組む姿勢を続けることで、自分の歩いた後に道が続きます。
「先駆者であれ」というのではありません。大切なことは「できる」という意識を〝備える〟ことができるかどうか。
その意識を持てることができると、自分が想像している自分の人生よりもさらに違う世界を見ることができるようになります。
北海道は元々、開拓者の土地です。
そのような意識を持ち色々なことに挑戦する高校生活を送ってみてはいかがでしょうか。もちろん高校生に限った話ではないことでもあります。