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高校って魅力化を進めているのって知ってます?幌高がこっそり教えてあげますよ

「へー。そうなんだ」

いや、そんな一言で済まさないで、ちょっと読んでくださいよ。

幌加内高校があなたの興味をそそる文章で、タイトルの意味説明しますから。

あなたの興味のないことに、興味を持たせる文章で説明する幌加内高校。

幌高マジックへようこそ。

こんにちわ。幌加内高校ですが何か?


高校の運営やばいんだって2021

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タイトルの後ろに西暦を入れることで、ポジティブなタイトルに見えるという言葉のマジック。まあ、ポジティブに見えているかどうかは各々違いはあると思いますが。

さて、少子化絶好調の我ら日本。高校だけに限らず、もれなく小学校も中学校も大学も廃校、もしくは統合が、光フレッツのごとくものすごい速さで進んでおります。

そんな影響をもろに受けているのが、全国にある地方の高校。都市部の高校ですら消えて無くなっているのに、地方の高校はその影響をモロに受けています。

更に、通信制高校の人気も高まっている中でのオンライン授業の定着化。今までの高校の在り方をひっくり返すかのような、出来事が重なり現在は「高校の運営やばいんだって2021」という、仮想現実の世界で開催されているシンポジウムみたいなタイトルでブログ記事をスタートしました。

だって、幌加内高校の全校生徒は40人もいないものですから。

ぴえん。


高校の魅力化ってなんだっぺ?

北海道の人は言葉の語尾に「だっぺ」は使いません。どちらかというと「だべ」の方が主流方言ですが、多くの人は北海道弁ぽく聞こえているとのことです。(幌加内高校調べ)

現在、いくつかの高校には「高校魅力化コーディネーター」なる肩書きの者が在中しています。コーディネータは以下CNと省略します。

同じくCNが常勤している幌加内高校ですがCNの基本業務は、各校違いがあることでしょう。上のリンクの方も自身の記事で書いているようにCNの仕事はカチッと決められているわけではありません。

それぞれの高校が持つポテンシャルとそのCNが持つポテンシャルで、高校をブランディング化し生徒を集めることもあれば、高校を軸に地域の課題を解決していくことも。

また、高校と地域を結ぶ役割もあれば、高校で新たな制度を導入する人もいるでしょう。

時代の背景などもあり、そのようなことをしない限り、高校も存続をする未来が見えなくなってくるというのが現実的な流れです。高校があるだけでは生徒がやってきてくれません。


地域みらい留学という新たな留学

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ご存知の方もいるとは思いますが、幌加内高校が参画している「地域みらい留学365」という国内留学の制度。度々、幌加内高校のブログでは紹介している制度ですが、こちらの留学制度を取り入れている高校ではCNを学校に1人以上、在中させています。

今回は幌加内高校の地域みらい留学についてではなく、CNについての記事を書いているので割愛しますが、地域みらい留学でのCNの役割は、先ほど記載した業務内容以外の仕事がついてきます。

留学生の募集、地域の人と留学生の繋ぎ役、地域の魅力を活用し留学生への周知、留学生の生活サポートなど。留学生徒からすると、教員とは違った立場の大人がいることで、教員には話せないことや、地域の人との緩和剤にもなります。​

地域みらい留学制度を取り入れている高校は、これからの生徒募集を考えて、このままだけでは厳しいのではないかと予想をしている学校が大半でしょう。

幌加内高校を含め、先手の一手を打っているという感じですかね。待っていても生徒はやってこない時代になったので、高校というハードの部分に、CNというソフトをセットするのです。


なぜ一般高校の生徒は減る?

要因は一つだけではないのはもちろんのことでしょう。

その中でよく言われるのが少子化。ではそのような、誰もが分かっている要因は置いといて、生徒が少なくなる背景には他に何があるのか。

一つは通信制高校の台頭、というか、ネームバリューある人が通信制高校を運営することが多くなりました。

ご存知ホリエモンが立ち上げたゼロ高。

本田圭佑氏が業務提携している第一学院。

ここ近年では、このように通信制高校やフリースクールなど著名な人が立ち上げることが年々増えてきました。

この流れは、今後も追いかけて立ち上げる著名な人が増えてくるのではないでしょうか。


次に「高卒」という肩書きの必要性。


就職するのが当たり前の時代、どこの学校を卒業したか、高卒か大卒かでその人々の人生は大きく影響を受けるものでした。仕事の能力ではなく、中卒か高卒か大卒かで、もらえる給料や昇進が違ったのです。

しかしSNSや個人、ネットを使って収入を得れる時代になると、それらの肩書きはさほど価値を持たない時代へと変化をしていきました。

また、親世代も「必ず学校へ行きなさい」という時代ではなくなり「不登校」という言葉は世間で市民権を得るようにもなっています。

それに拍車をかけるようにコロナとオンライン化。

地方にある高校はサバイバルな生存方法を見出せないと、待ったなしでこの波が襲ってきます。


高校へ行くメリットは?

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こうなると、いわゆる普通の高校に通うメリットはどこにあるのかということ。

幌加内高校を例にしてメリットを述べるなら、互いの価値観の違いを認めあえる、もしくは価値観の違いに気がつける場所であること。これは様々な土地から集まってきている生徒が、寮生活をする中で色々なタイプの友人と生活をする中で身についていきます。

現代の若い世代は、大人の世代より価値観の違いに寛容であると言われています。年齢の重ねた日本人はかつての教育の中で、周囲と同じであることであったり平均を求められました。

しかしネット社会がインフラ化した現代の若い世代では、web上で様々な意見の飛び交いや、炎上、海外の考え方などを簡単に視覚化できるようになったことで、大人の世代が持っていた価値観と同じものは持たなくなっています。

また、高校に通うことでリズムの作れる生活を送ることができます。

全ての人とは言いませんが、通信制の高校の場合など、意思が弱ければどうしても生活のリズムは狂い始め、中々健康的な生活をするのは自主的に行えない環境かもしれません。

しかし、高校に通うという目的があるだけで、生活のリズムは整えることができるでしょう。

ダラダラした生活が続いている、切り替えることが難しい人にとっては大きなメリットであるのも確かなことです。


高校の魅力化は必須?

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時代と共に職種や収入の得る方法が多様化した今の時代。親世代の意識も子供世代とまでいかなくとも変化が現れています。親そのものが地方で生活をしたい、もしくは自分の子供は地方の高校で育ってほしい。

以前に比べてそのような家庭も増えています。

高校になって魅力化、もしくは差別化がないと、さらに選択肢の多い今の時代の若者にとって必ずしも必要な教育ではなくなってくる可能性もあります。

高校魅力化の先駆けと言われる隠岐島前高校。

島根の離島で今では多くの生徒が通い、多くの教育関係者が注目している高校の一つです。どこかの高校で成功事例を生み出すと、それに追随して地方の高校は真似をしやすくなります。

高校に生徒が集まったことにより、小さな島は活性化を取り戻し、地方の高校に新しい光を指し示すようになりました。

逆説的に言えば、地方の高校の方が魅力化をしやすい土壌があるのかもしれません。これから多くの高校が魅力化を進め、多くの高校でCNが常勤するようになるでしょう。

それぞれの高校がそれぞれの高校の持つポテンシャルを十分に発揮し、地方の高校が教育に一石を投じる時代なのかもしれません。