農業高校がオンラインで農業をやる日を考察してみる
「うん。そこでドラッグしながら種を蒔く場所を選んで、種を蒔くときにドロップ」
「水をやるときはダブルクリックで、収穫をするときはエンターキーだけど、がっつり収穫するときはコードの書き換えが必要」
「あとは学校のオンラインサイトで販売して、入金は電子マネーでいいよ」
「あ、今日のバドミントン部と卓球部は部活動もオンラインでやっておいて」
こんにちわ。とても近未来的な会話から始まった幌加内高校ですが何か?
なんでもオンライン
コロナウイルスの影響により様々なものや事柄がオンラインで行われるようになって、早1年ちょっと。
オンラインがポピュラーなコンタクトツールとして浸透し、このままの勢いだと人間の生活自体がオンラインで成り立ち、オフラインの生活は「睡眠だけ」になるかもしれません。
それほどまでに根付いてしまったオンラインという生活スタイル。
もちろん学校も例外ではなく、多くの学校でオンライン授業を取り入れたことでしょう。
オンラインで授業を教える側の教員たちは、戸惑いや勝手の違う中での授業は様々な工夫を凝らしたかもしれません。
さて、北海道の田舎町に属する幌加内高校は広い敷地面積を持つ、北海道の農業高校です。
これだけコロナウイルスの感染者が増え続けている状況下で、町内から感染者が未だに出ていないのは、ラッキーでもありますが、町民一人ひとりの予防意識の高さの表れかもしれません。
コロナに関しては〝意識高い系〟の幌加内町です。
農業から脳業へ?
「農業がオンラインで?!そんなことあるわけない」
そう思う人も少なくはないでしょうが、実際に想像もしなかったことがコロナウイルス出現以降、オンラインで行われるようになりました。
「オンライン飲み会」「オンライン帰省」「オンライン診療」など。
これらのことは、コロナウイルスが流行る前に誰しもが想像しなかった物理的行動が、オンラインに切り替わりました。
そしてこれらができると分かった途端に、オフラインの行動価値が上がり、オンライン上でなんでもできるということが分かり始めてきました。
「だってそれは仕方ないから」
そんな声もあるかもしれませんが、仕方がなかったことであろうと、そうでなかろうとオンラインでできたことに変わりはありません。
それでは外国人労働者などが来日せずに人手不足の農家さんが、今後どのように農業を考えるか。
おそらく人手不足はなんらかの対応策をしなければいけなくなるでしょう。その中で今現在、最も有効的なのは、農業のAI化と完全自動化です。
以外にも早い段階で私たちが想像する農業のAI化が浸透するかもしれません。インターネット世界の流れやトレンドが早いように、それに付随する動きも当然早くなっていきます。
牧場の自動化
ではちょっと業種を変えて、今の牧場がどのような自動化になっているのか。
オンラインとは少し違いますが、頭数の多い牧場ではすでに多くの仕事が自動化されています。
全ての牛は電子タグを付けられ健康状態を管理され、牛がお乳を出したくなったら自ら自動搾乳機の中に足を運びます。
AIが牛のお乳を探し当て、機械が自動的に装着されると、その牛がどれだけお乳が出るか数値化され搾り出され全て自動的に記録されます。
餌は機械が自動で与え、四六時中牧場の中では機械が床の掃除をします。ここまでくると、牧場で人間が牛に手をかける重労働は多くはありません。
これらのことは多くの牧場で一般的に行われている自動化ですが、牧場によってはもっと自動化されています。
オンライン農業授業はあるのか?
これだけコロナウイルスの影響で様々なことがオンラインで行われるようになり、色々なことがオンラインで可能になった現代社会。
来年や再来年にすぐに農業自体がオンラインで行われることはないでしょうが、5年後10年後にはどのような時代の変化があるか分かりません。
誰しもが「絶対にない」とは言い切れなくなった農業のオンライン化。どのような形でオンラインになるかは分かりませんが、なんらかの形でそのような日々が来るかもしれません。
農家は家の中でパソコンのチェックのみ。動く現金も全て電子マネーがパソコンとスマホの中で数字が動くだけ。農家が野菜を触ることなく出荷されることだって可能性としてはあるのです。
そうなってくると、今度は手間暇をかけた野菜の価値と需要が更に高まる日が訪れるのでしょうか。
面白い時代か、面白くない時代か。楽な時代か、つまらない時代か。それらを判断する基準は人それぞれ変化もあるでしょう。
農業のオンライン化は時代に一石を投じるものになるかもしれません。
デワデワ。