コロナの影響で幌加内の自然が息を吹き返した話
コロナで外出が制限されたことにより、大気汚染で普段見ることができなかったヒマラヤ山脈が見えるようになったインド。
コロナの影響で観光客が激減したおかげで海の環境汚染が減り、ハワイの海が綺麗になり、戻ってくる魚が増えるようになりました。
実はコロナの影響で様々な土地と場所で環境改善がなされている地球上。
もちろん幌加内も例外ではありません。
こんにちわ。幌加内高校ですが何か?
人にとっては悪でも地球にとっては良のコロナ
観光客の激減によって本来の姿を取り戻しつつある、ハワイの観光変化。このような環境の変化はハワイに限らず、数多くの地域と場所で確認されていることです。
コロナウイルスが世界中で蔓延したことにより、世界中の人々が混乱に陥る裏では本来あるべき自然の姿がゆっくりと元に戻っていったのです。
観光で成り立っている都市では躊躇に現れているこの現象ですが、幌加内のような小さな町でも例外ではありません。
ご存知の方も、そうでない方も。
幌加内は日本で一番そばの作付け面積を誇る農業が豊かな町です。夏には全国から数多くのキャンパーやライダーがツーリングを楽しみ、冬にはスキーやワカサギ釣りを楽しみに観光客が遊びに来ます。
町としては多くの観光客が来て欲しいのはもちろんのことですが、その分当然のように排気ガスが大気を汚染し、農作物に僅かながら影響は出ます。
そこまで大きく味や健康に影響が出るわけではないでしょうが、作る側とすると少しでも良いものを作りたいと思うのは当然のことではないでしょうか。
幌加内の自然環境も良くなった
ハワイの海やインドのヒマラヤ山脈のように、目に見えるような大きな形での変化があったわけではありませんが、緊急事態宣言やロックダウンで人の流れが制限されたことにより、自然に対して良い影響だったことは間違いありません。
キャンプだけで言うならば、去年の幌加内にキャンプに訪れた観光客は増加傾向にありました。理由は多くの人が「蜜」を避けたから。
しかし、それ以外のお祭りなどは多くが中止になりましたので、全体の観光客は減ったのではないでしょうか。
観光客が減る=環境が良くなる=自然が元に戻る=農業にとっては「良」
SDGsを授業に取り組んでいる幌加内高校としては、持続可能な開発目標を可視化する良い材料とも呼べるかもしれません。
もしかするとコロナウイルスはSDGsの掲げる目標を、ある部分にとっては強制的に行ったことなのかもしれません。
自然環境にとっては良いことでも、観光の面から見ると必ずしも良いとは感じられないのかもしれません。
バランスの難しい美瑛町
北海道には世界に誇るまち美瑛町という町があります。
欧米を彷彿とされる景観には世界中から多くの観光客と、国内外からドラマや映画の撮影地としても使用される町です。
また美瑛町にある〝青い池〟はMac bookを開いたときに一番最初に使用されている壁紙として有名になり、国内外から多くの観光客が訪れるようになりました。
しかし、その裏では観光客が美瑛にある農家さんの畑に入って写真撮影をするなど、観光客が増えれば増えるほど農家さんの被害は増え続けていました。
町としては観光客も来て、美瑛の景色や畑を見て欲しい、でも農家さんへは必ずしも良い影響ばかりではない、そんな悩ましい問題と常に隣り合わせでした。
特に海外からの観光客のマナーは、価値観の違いなどもあり、全てを正すことはかなり難しい問題であったと思います。
幌加内の自然環境はハイレベル
北海道=大自然
多くの人はこのようなイメージを持っていると思いますが、札幌、函館、旭川などいわゆる「市」と呼ばれるような町はどこも、ある程度の町並みになっています。
そんな中でも北海道の大自然をそのまま表現できている幌加内。町の中には国有林や、大きなキャンプサイトなどもあります。
「自然」という名詞から多くの人が想像するのは緑の木々や川や空かもしれません。もちろんそれらも含めてですが、雪も同じく自然のが生み出すものです。
夏の自然環境も、冬の自然環境もハイレベルな幌加内。自然環境が良くなれば良くなるほど野生動物の動きも活発になります。そして、その野生動物もまた自然の一部ですし、もっと言うならば人間だって自然の一部なんです。
そんなハイレベルな自然環境で生活をすること。
世界の自然環境が良くなる光景を見ながら、幌加内の自然環境もさらに良くなっている事実。心身共に衛生的な環境を求めるのならば、最適な町の一つでもあるのです。
それでも幌加内に来てね
車から排出される排気ガスについては、年々改善され大気汚染は先進国ということもあり良くはなっているでしょう。
幌加内としても、多くの人が足を運んでもらうことによって、町の環境の良さや幌加内で育っているそばを多くの人に食べてもらいたいと思っています。
町内にある朱鞠内湖では多くのキャンパーや釣り人が訪れるスポットでもありますし、メディアでの取材で多く取り上げられることもあります。
コロナがあるないに関わらず、環境保持の持続と並行して、多くの観光客が足を運ぶ町になることを願っていますし、幌加内高校でも授業の一環として取り組んでいるSDGsをベースに、革新的な地方の在り方を見せていける町であることを知ってもらいたいと思います。
国内で多くの人々が地方に目を向け、様々な取り組みが行われている時代ですが、人も自然も活き活きと喜びのある生活が好ましい、地方の在り方ではないでしょうか。
コロナは地球にとって、自然環境が息を吹き返すための一つのきっかけだったのかもしれません。