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ヨルダン人が幌加内に戻ってきた2021の冬

I'll be back(私は戻ってくる)

映画ターミネーターで主役を務めたシュワルツェネッガーが放った名台詞。

そんなターミネーターのような体を持ち合わせているのに、大怪我をした英語のアシスタントティーチャー、セイマ君が長い入院生活を終えて幌加内に戻ってきました。

こんにちわ。幌加内高校ですが何か?


なんて日だ!(ヨルダンバージョン)

北海道での生活は4年目。ただし、雪が幌加内ほど多くはない札幌での生活が大半だったセイマ君。北海道大学の大学院生として、大学で建築などについて学んでいたそうです。

幌加内にやってきたのは2020年の11月末。

英語のアシスタントティーチャーとしてすぐに仕事が始まりましたが、幌加内にやってきて1ヶ月ほどで、雪道の上で滑って転んでしまい、足首を複雑骨折していまいました。

2020年年末は北海道でのコロナウイルスの感染者も多く、入院はしたものの、誰もお見舞いに行くことができない状況。

彼自身も仕事がスタートしたのにも関わらず、すぐに日本での入院生活とコロナで制限された様々な状況下の中で色々な大変さを味わいました。

幌加内自体、小さな町なので彼が受け持つ英語の授業は小学校、中学校、高校と、全てのカテゴリーで英語を教えます。

フレンドリーな性格も合間って、すぐに学校に打ち解けたセイマ君でしたが、学校で英語を教えることができないストレスや入院生活で思ったように動けないストレスは相当なものだったことでしょう。

彼がやってきた時の記事はこちら↓


2ヶ月の入院生活

異国の地で、誰のお見舞いも受けれない入院生活を2ヶ月間続けて、ようやく戻ってきた幌加内。

人口が1500人に満たなく、決して外国人にとって生活が便利とは言えない幌加内。でもヨルダン人のセイマ君はそんな北海道の田舎暮らしをとても気に入っているみたいです。

「小学校の先生たちが気を使ってサポートしてくれて嬉しいんだ」「中学校の先生にこんな面白い人がいるんだよ」「キッズの英語クラスが可愛くて楽しいんだ」

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そんなことを語ってくれるセイマ君。いずれは同じく北大で研究を続けているモンゴル人の彼女の研究が終われば、二人で幌加内での生活を考えてくれているようです。

「彼女も幌加内を気に入ってくれているみたいでとてもハッピーだよ」

久しぶりに会うことができた彼女と、自由な生活を堪能しさらにハッピー。

日本で約170人ほどしかいないヨルダン人ですが、そんな中で幌加内で生活の小中学校や高校で英語のアシスタントコーチをしてくれるのは、町にとっても、とてもユニークなことではないでしょうか。


久しぶりの英語の授業

「ヨルダンの言葉は英語?」

そんな疑問もありますが、ヨルダンの第一言語はアラビア語。しかし英語のスキルも高い彼は英語のアシスタントティーチャーとしてのスキルも十分に持ち合わせています。

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日本の英語教育はスピーキングがあまり多くはないので、外国人アシスタントティーチャーが、英語の授業を行なってくれるのは、生徒にとっても良い機会です。

特に外国人の話す英語に触れる機会が少ない生徒にとっては、全て英語での授業はある意味ちんぷんかんぷん。

でも多言語を覚えるってこういうことですよね。ちんぷんかんぷんを何度も乗り越えて、ようやく英会話ができるようになるわけです。

生徒にとっても久々の外国人アシスタントの英語の授業を受け、セイマ君にとっても久々の授業です。


で、幌加内の生活はどうなん?

確かに都会とは違って不便なとことはありますが、外国人にとって幌加内の生活は如何なものか。

中東のヨルダンから日本で生活をすること自体、かなりのギャップがありますが日本の中でもかなりの田舎町、幌加内。

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「優しい人ばかりだし、静かな町で僕は気に入っている。札幌も好きだけど、幌加内に来れたのは運命だよ」

とのこと。

ただ、幌加内に来る前は意外にも色々な心配があったそうです。

「日本語が上手くないから他の先生たちとコミュニケーションが取れるかなどかなり心配していました」

と、彼女のトーヤさん。

そんな心配も杞憂に終わり、幌加内での生活も学校での授業も怪我を除けば上手くいっているようで何よりです。

中東のような灼熱の暑さがない幌加内。

逆に中東にはない極寒と豪雪がありますが、せっかくなんでそれらも含めて楽しんでもらえるといいですね。


セイマ、おかえり。

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